2008年4月より、東京有楽町で、鹿児島県主催による「かごしま移住・交流ワークショップin遊楽館」が始まりました。首都圏の希望者に県内各地の移住・交流の案内を行なうためです。
鹿児島県は、日本列島の南端に位置する地理的条件や独特の歴史・文化、豊富な食材など多くの地域資源や観光資源に恵まれ、田舎暮らしや移住の候補地として、団塊世代や若者世代に高い人気があります。
ワークショップでは、市町村職員や在京の有志によって、各地域の特性や移住の受入れ態勢、移住者の現状などの紹介や、移住相談が行なわれました。
詳細は、緑の風ブログの報告記事にありますのでご覧ください。
本土から見ると、薩南諸島などかごしまの島嶼部は、“自然豊かな暖かい南の島”のイメージがあり憧れの地となっています。移住を考える人にとっては南の島のイメージが先行し、その後、沖縄、奄美、種子・屋久などの島の中から候補地を絞り込んでいくというパターンが案外多く見受けられます。
琉球と薩摩の島は歴史的・文化的背景が相当異なりますが、外部の人間にとって南西諸島は境目の無い島嶼と映るわけです。南の島々の移住・交流ネットワークを結びたいという考えは以前からあって、アイランダー(国土交通省等が離島振興のために行っているフェア)などで、薩南諸島からの出展者と意見交換をしたこともありました。
近年、田舎暮らしを望む人々が増え、移住・交流の促進活動が活発になっています。そうした社会の機運もあってのことと思いますが、遊楽館ワークショップでは、行政や民間の垣根を越えた方々の集まりができました。そして、与論島、沖永良部島、奄美大島、屋久島など、都市との間で交流活動を行っている在京の民間団体の輪が生まれたことが会の始まりとなりました。種子島、トカラ列島など、在京拠点のない団体もメンバーに加わってくれました。
ネットワークを結ぶにあたり、私たちは広く関係者が集まって話し合える場ができないものかと考え、会の名前を「かごしま・島交流を話しあう会」と名付けました。共生・協働(多様な主体が行政と連携して地域づくり等を行う)をうたっている鹿児島県に、自治体・NPO等団体・研究者・企業・市民などのネットワークの要になってもらいたいとの希望があったからです。
まず民間団体のネットワークから始めることにし、2008年12月に会が立ち上がりました。(2009年2月に、会の名称を「かごしま・島交流の会」と改めています。)
会のスタートにあたり、いくつか予定を立てました。
春にはホームページ(またはブログ)を開こうということで、少し遅れましたが何とか実現できました。
「何をする会か?わかりやすく説明しよう」との課題には、不十分かもしれませんがコンセプトを明らかにしました。(当初コンセプトはブログ開始の記事にありますから見てください。)
少しずつネットワークを広げていこうとの目標はまだ途についたばかりですが、県人会や県庁、市町村会はじめ各市町村などへの説明を始めているところです。
この記事掲載写真の二〜四番目は種子島に行ったとき写したものです(一番上は遊楽館での打合せ)。鹿児島県熊毛支庁、西之表市、中種子町、南種子町の各役場のご担当者に、会のメンバーである種子島U・Iターンサポートセンターの方と一緒にご案内させていただきました。
ほかに、三島村、十島村、屋久島町のご担当者に説明させていただき、NPO法人トカラ・インターフェイスを十島村役場の方にご紹介していただきました。
島交流の会のいままでの歩みは以上です。今後も、ゆっくり着実に進んでいきたいと思います。
(文責:ミナミ)
参考資料:
≫設立趣意書(PDF形式)
≫プレスリリース(PDF形式)